2016年12月4日日曜日

ウッドデッキ

庭にウッドデッキを作った。

ウッドデッキの工法には何種類かある。
最初が肝心な大引き工法、
初心者でも作りやすいサンドイッチ工法など。

サンドイッチ工法は自分が読んだ関連本でおすすめとされていた。
その理由は束柱を根太ではさんで固定することから、
束柱の上端の高さが揃っていなくても根太の固定位置で水平が取れるからだ。
根太と束柱を止めるビスで床板を支えることになるので強度と耐久性に劣るとされているが
水平が出しやすいためDIY初心者向けとされている。

自分も最初はサンドイッチ工法でやろうと考えていた。
しかし図面を引いてみたところ、
サンドイッチ工法では根太の交叉で床下が狭くなることがわかった。
我が家は古い家で床下通気口が小さく、床下も低いため、
床下の換気に相当支障が出ると思われた。
そこで、難しいとされる大引き工法で作ることにした。

エクセルでひいた図面がこちら。

大引き工法では束柱の上に大引きという長い柱が乗り、
その上に床板を張っていく。
そのため、束柱のてっぺんで水平が取れていないといけない。
束柱の長さで水平の調整をするとなると木材の切断の作業効率がとても悪くなる。
そこで基礎を置く時に水平をきっちりと出さなくてはいけない。

下図のように基礎を並べた所に角材を渡して水平を確認する。
縦横斜めで確認する。

ところで土の上に基礎を置く時は、
まず土を掘って砕石を入れて転圧してからコンクリートを入れるとされているが、
面倒くさがりな自分は、ピンコロ石については防草シートの上にコンクリートを乗せて、
その上にピンコロ石を乗せた。
まあ両端の羽子板つき束石はしっかり置いたので、
それが効いていればピンコロの方は多少雑でも大丈夫だろうと思う。

(雑といえば建物からの直角出しも雑だった。
大引きが平行じゃなくても床板は張れるから多少のずれは許されると思ったのだが、
計算上の大引きの長さで仕上がりをびしっと決めるにはやはり直角出しは重要で、
後で泣くことになった。)

90mm角の角柱から束柱と大引きを切り出して塗装する。
ちなみに今回は防腐処理済みの檜を束柱と大引きに使った。

柱の小口に一本線が入っているように見えるが、
これは電動丸ノコで角材を切るのに90mm角のものは一度では切れないので、
木をひっくり返して2回に分けて切るからだ。
自分あたりの素人がやると、たいてい0.5mmくらいの段ができてしまう。
これをぴしっと決めようと思うと最初の採寸が大事で、
スコヤの使い方をおぼえたら狂いなく切れるようになった。

余談ではあるが下の写真に写っているのががスコヤと呼ばれるもの。
2枚目の写真はさしがねとの比較(上がさしがね)。
スコヤは短い方の部分が厚くなっていて、
そこを板の端にあてるとずれることなく直角の線が引ける。
角材の切り出しの時には小口にスコヤの短い方を当てると、
角材の両面の同じ寸法で線が引けるため、
電動丸のこで両面を切った時のずれがなくなる。


本題に戻ろう。
両端の羽子板つき束石に束柱をビス止めし、大引きを乗せて固定する。
その次にピンコロ石と大引きの間にに束柱を入れてビスを打つ。

束柱と大引きの固定は斜め下からビスを上に向かって打って行ったのだが、
床下が低いため下穴を空けようとするとインパクトドライバーにつけたドリルビットが曲がってしまい、
2本も折ってしまった。

今回は見えないところにはプラ束を使った。

あとは床張り。
床板には木工ランドさんのサザンイエローパインの塗装済みの物を使った。
自分で塗る手間を惜しんで塗装済みの物にしたのだが、
手塗りに比べて塗りむらが激しいと感じたのは残念。

手製のスペーサーで隙間を作りながら淡々とビス止めして行った。

バルコニーの柱をよけたり、排水管の点検口を開けられるようにしたり。

この一段下がりは当初の仕様にはなかった。
製作中に妻から「階段をつけてほしい」という要望が出たことと、
ちょうどその時になって手前と奥の掃き出し窓の高さが20mmほどちがうことに気がついたため、
今から束柱の高さで調整するのは難しいということで、このような設計にした。
この部分をもっと手前まで伸ばして、壁際には薄い棚を置くのもいいかもしれない。

懸念していた床下通気口はこのように遮蔽されていない。
もともとウッドベンチが置いてあった場所なのだが、
ウッドデッキの奥行きはベンチの奥行きに合わせたので、
ベンチがなくなって通気性が上がったかもしれない。

失敗したのが建物の反対側の端の束石の位置で、
以前に行った暗渠排水工事の時に溝の上に大量にまいた砕石の上ということもあってうまく束石が置けず、
予定の位置からずれてしまった。
そのせいで大引きの長さも計画と変わってしまい、
長さが足りなくて付け足すような事態となってしまった。
束石をもう少し建物側に寄せても床がきしんだり大引きが曲がったりしなかったはずなので、
ウッドデッキの奥行きの調整を大引きのマージン部分で行えばもっときれいに収まっただろう。

完成した姿はこのようなもの。

バルコニーからだとこのように見える。

ここで蚊取り線香をつけてビールを飲みながらうだうだするのを目標にしてきたが、
こんな初冬に完成してしまい、せっかく作ったのに使い道がいまいちなくてさみしい。

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